国沢光宏がドイツで大暴れ! WRCにフォードでガチ参戦その1

SS1は前走車のクラッシュで走行がキャンセルに!

 トヨタのヤリス(日本名/ヴィッツ)が活躍するWRC(世界ラリー選手権)の第9戦ラリー・ドイツに、自動車評論家の国沢光宏さんがフォード・MスポーツのフィエスタR2でスポット参戦中だ。

 2017年、トヨタが18年ぶりにWRC参戦に復帰して以来、トヨタの参戦車両であるヤリスが最高峰クラスのライバルを相手に世界中を駆け巡っている。

 その最中、2018年第9戦WRCラリー・ドイツに日本人自動車評論家である国沢光宏さんがジュニアWRCと同じ車両規定であるR2車両でRC4クラスにスポット参戦! 国沢さんの奮闘を密着しつつ、ラリーの魅力と世界選手権の雰囲気をお届けしたい。

 ラリー・ドイツは、午後のシェイクダウンのあと、8月16日(木)の夕方よりスタート。4日間に渡って争われるラリー・ドイツの出発を盛り上げるセレモニアルスタートは、南ドイツの美しい田舎町の公道で行なわれた。

 WRCの最高峰クラスのマシンやポルシェが持ち込んだラリー仕様のケイマンGT4などがズラリと立ち並ぶ中、国沢さんの参戦車であるフォード・フィエスタR2があった。

  

 国沢さんのフォード・フィエスタR2は、日本国内で販売していないが、欧州圏ではポピュラーな存在だ。とくにラリーでは、トヨタが争う最高峰クラスのひとつ下のクラス、WRC2クラスで使用されるフィエスタR5にステップアップするための教材になっている。

 完全に本格仕様で、鍵がなく、自分でセルモーターを回してエンジンをかけるのは、WRCマシンと同じ仕様。180馬力を出力する直噴1リッター3気筒エンジンが搭載されている。

 今回、国沢さんが初めてこのマシンを走らせたのはシェイクダウンの時。初のシーケンシャルシフトを操作することとあり、前日までは不安を募らせていたようだが、いざ走らせてみるとシェイクダウン2本目で少し感覚を掴みはじめたという。まだセッティングは出ていないが、非常に乗りやすく、マシンになんら問題はないとのことだ。

 セレモニアルスタート後に行われたラリー・ドイツ初日唯一のステージ、スーパースペシャルステージ1(スーパーSS1)の会場は、ザンクト・ウェンデルのさまざまなスポーツが楽しめる施設がある広い公園内だ。観戦チケットはいくつかある会場入り口付近にある小屋で購入が可能。ラリー・ドイツ2018の観戦パスは80ユーロ、スーパーSS1のみのパスは20ユーロ、パンフレットは5ユーロだった。

 会場までの道は混雑状態で、少し離れた場所にクルマを路駐して観戦しにくる人たちもいた。

 会場にいる観客たちはビールや炭酸飲料を煽ぎ、WRCの競技車がまだ来ていないのにもかかわらず、すでにお祭りモード。以前取材した全日本ラリー選手権や日本のスーパーGTなどと比較しても、男性に劣らず若い女性観客が会場に訪れていたのが印象的だった。

  

 スーパーSS1は19時スタートだったのにもかかわらず、ドイツは日が長いこともあって、まだ明るい夕方頃のコンディションだった。ロマン・デュマがステアリングを握るケイマンGT4が会場を駆け抜けたあと、WRC最高峰クラスのマシンが次々と出走。リヤを流したアグレッシブな走りをしたり、藁束にフロントをこすりつけたり、クイックな動きを見せると観客たちは拍手や歓声を上げて大盛り上がり。どうやらタイムの速さは関係ないようだ。

  

 とくに大きな歓声を受けていたのは、母国ベルギーも近いこともあってか、ヒュンダイに所属するティエリー・ヌービルだった。

  

 WRC最高峰クラスの走行が終了したあと、WRC2クラス、WRC3クラス、ジュニアWRCクラスの走行がスタートする。その時点でチラホラ帰宅する人もいたが、まだ会場には熱が残ったままだった。国沢さんが参戦するジュニアWRCが走行をスタートする頃にはすでに21時。夜の帳が下り、マシンに取り付けられたランプポットがドライバーの視界を助けてくれる。

 ここまで国沢さんの走行を待っていたが、結局前の出走者がクラッシュを喫したため、走行はキャンセルされてしまった。

 1日を終えた国沢さんは、「全員がイーブンコンディションになる今日、ステージを走行できなかったのは残念! 明日の目標はクルマで戻ってこられるようにすること。朝は雨が降るかもしれないので気をつけます」とコメントしてくれた。

 国沢さんによれば、ターマックながらもかなり路面が荒れているという。Mスポーツのホスピタリティで晩御飯にありつけたのは23時頃。1日の疲れもあるだろうが、国沢さんの表情は明るく、ラリーを心底楽しんでいた。

 明日は3つのステージを午前と午後で走行。天気が気になるが、ラリー・ドイツらしい一面の葡萄畑のなかをマシンが快走する姿を見れることだろう。

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